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東京都立多摩総合医療センター

〒183-8524 東京都府中市武蔵台2-8-29

心臓血管系疾患

当院の心臓血管系疾患に対するアプローチについては、主に循環器内科、心臓血管外科、血管外科が、それぞれの分野にて高度で専門的な医療を実施しています。

これら3つの診療科における主な心臓血管系疾患の治療法等を以下に御紹介します。

循環器内科

虚血性心疾患の検査

当院では、虚血性心疾患の検査として負荷心電図、心筋シンチグラフィー、そして冠動脈CT検査を行うことができます。

とりわけCT検査装置は最新型のDual Source 192列CTを導入しており、息止めをすることなく、低被曝線量で短時間に冠動脈の狭窄を検出することができます。また、従来のCTでは冠動脈の描出が不可能な症例での検査が可能です。

SOMATOM Force®による冠動脈CTの画像

SOMATOM Force®による冠動脈CTの画像

虚血性心疾患のカテーテル治療

院内には心臓血管造影専用の検査室を2室備えており、年間約1500件の心臓カテーテル検査を実施、緊急症例にも24時間対応することが可能です。
また、狭心症、心筋梗塞症例に対して年間500件以上の冠動脈カテーテル治療(Percutaneous Coronary Intervention; PCI)を行っています。

冠動脈狭窄の石灰化で堅くなった組織をドリルで削る治療(高速回転冠動脈アテレクトミー: Rotablator)やレーザーで蒸散させる治療(エキシマレーザー冠動脈形成術: ELCA)などの特殊な医療機器も装備しています。
加えて、血管内に留置されステントのように機能した後、数年で溶けて生体内に吸収される生体吸収性薬剤溶出スキャフォールド(BVS: Biodegradable Vascular Scaffold)も国内で近々使用できる見通しです。

当院ではこれらの医療機器を使用し、多数の治療経験に基づいた高い技術で慢性完全閉塞病変(Chronic total occlusion: CTO)などの難治性冠動脈病変に対しても良好な治療成績を上げています。

CTO病変へのPCI

CTO病変へのPCI

心臓血管外科

心臓血管外科の特徴:心房細動に対する低侵襲内視鏡手術

近年、心房細動による心原性脳梗塞予防法として「左心耳を閉鎖する」という治療戦略が脚光を浴びている。抗凝固治療の代表であるワーファリンの服用と比べ、脳梗塞予防効果が劣らないばかりか、心血管系疾患による死亡率、全死亡率も軽減できるという驚くべき臨床結果が報告されている。

左心耳閉鎖の最大の長所は「効能の継続性」であるから、まさに抗凝固治療の最大の欠点を補う有力なオプションとなる。治療選択肢が増えるだけでなく、従来脳梗塞予防治療が不可能だった患者を幅広く治療対象にすることができるなど、心房細動治療概念を根底から変える治療法になりうるともいえる。

現在、外科的、カテーテル的に左心耳を閉鎖する方法やデバイスが次々に登場して臨床応用されている。今後は、それらの方法が順次淘汰され、優れた方法が生き残っていくと思われる。

当科は、心房細動に対し、脳梗塞予防(左心耳切除)およびリズムコントロール(心外膜側からのアブレーション)を行う心臓外科治療法として、人工心肺を使わず、開胸せず、ポートといわれる小さな筒から完全に内視鏡下に行う治療法を開発した。

2008年に第1例を行い、500例を超える患者に手術を行った。北海道から沖縄まで日本全国から患者が集まっている。左心耳切除術は20数分程度で終了し、左心耳の大きさや形によらず根部で安全に切り取り、フラットに閉鎖できる。アブレーションを加えても1時間強で終了する。

また、左心耳の切離は、内視鏡下手術で標準的に使用されている廉価な自動切離・閉鎖(ステープル)器械を用いるため、費用対効果は他の閉鎖デバイスに比べて圧倒的に優れ、高価な新しい抗凝固薬の長期継続使用と比べても、医療経済上、優位に立てる潜在効果を有する。

内視鏡下心房細動手術公式ホームページはこちら

血管外科

当院血管外科では、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、急性動脈閉塞症などの動脈疾患、および下肢静脈瘤、深部静脈血栓症などの静脈疾患を扱っています。

大動脈瘤の治療について

従来から行われている開胸・開腹による人工血管置換手術に加え、腹部については2007年から、胸部については2008年から、ステントグラフト内挿術が保険治療として行われるようになりました。

ステントグラフト治療とは、大腿動脈から折りたたんだ人工血管(ステントグラフト)を大動脈まで挿入し、瘤の中で広げる治療です(図1、2)。当院は、日本ステントグラフト実施基準管理委員会により認定されたステントグラフト実施施設で、胸部、腹部とも同委員会で認定された指導医が在籍しています。

人工血管置換術は、確実性の高い治療ですが、胸部や腹部を切開するため、体への負担がやや大きくなります。ステントグラフト内挿術は、低侵襲ですが、術後に再治療が必要になる可能性がより高いのが欠点です。患者さんの状態や瘤の形状に応じて、両者からより適した術式を選択して治療しています。

閉塞性動脈硬化症の治療について

症状や病変の状態に応じて、運動療法、薬物療法、血管内治療、バイパス手術などから選択して治療しています。

近年は、高齢化や糖尿病・慢性腎不全など動脈硬化のリスク因子を多数合併している患者さんの増加などによって、広範囲の動脈閉塞をきたしている症例も多く見られるようになりました。このような複雑な症例に対しては、患者さんの状態に応じて複数の治療法を組み合わせて加療しています。

下肢静脈瘤の治療法について

症状が軽い場合は弾性ストッキングの着用をお勧めし、症状が強い場合は外科的治療を考慮します。
外科的治療としては、従来はストリッピング手術(静脈を抜去する手術)が主に施行されてきましたが、血管内治療として2011年からレーザー治療が、2014年からラジオ波治療が保険適応となりました。

当院ではラジオ波治療を施行しており、局所麻酔での施行が可能であるため、通常は入院せず日帰りで施行しています。

図1 腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術

図1 腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術

図2 胸部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術

図2 胸部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術

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