周産期
手術とは
手術は、外科系医師にとっては、その技術を取得するにあたり、経験年数も機会も十分に必要な最高に難しい医療技術です。患者さんにとっては、受ける時には大変不安がある医療だと思います。世にあふれる「名医本」や「病院ランキング」の類は、いわゆる外科医の「手術の腕」の評価が他からは難しいということに他なりません。人間の体は大変複雑で、「器械が壊れたから修理して直す」というような簡単なものではありません。
基本となる大まかな解剖学は同じでも、細かいことを言えば一人一人まったく違うので、多数の経験例が必要になります。例えば、婦人科では「子宮筋腫」は大変ポピュラーな病気ですが、できている筋腫の数や場所はAさんとBさんではまったく違います。同じものはありません。年齢、脂肪の厚さ、臓器の性状、出血のしやすさ、血管の性状など、人間の数と同じほど、その見かけも性質も違います。ですから、手術はやってみなければわからない要素が多く、医師の判断力、経験など総合的な力が必要な医療です。
また、手術前に診断するといっても直接目で見て確かめることが難しいお腹の中の臓器を診断するのですから、手術前に予想していることと、実際に手術してみたこととは違っていることもたくさんあります。婦人科手術では、子宮や卵巣のそばには他の臓器である膀胱や尿管、腸などがありますが、癒着していたりすることもありますので、他臓器損傷が起きることもありますし、予想がつかないことが起こりえます。ので、医師側と患者さん側の信頼関係がなければ成り立たない医療と言えます。こういった特徴につきご理解ください。
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