形成外科
概要
特色・専門領域
形成外科とは主に体表面の外傷や病変を治療する科目です。体表面の外傷としては「やけど」が代表的です。「やけど」もお湯がわずかにかかり少しだけ赤くなるものから、黒こげ状に完全に炭化したものまであり、程度により治療法が違います。また、顔など露出する部位と手指など細かく動かす部位などは違った治療法になります。さらに、煙や熱気を吸い込んだ気道熱傷では人工呼吸などの全身管理が必要です。
東京都では東京都熱傷救急連絡協議会というネットワークを作り、重症熱傷に対して熱傷ユニットを確保して24時間対応で待機しております。東京都立 多摩総合医療センターも東京都14施設のうちの一員として熱傷ユニットを1床有して活動しています。臓器提供としての皮膚を凍結保存して、重症熱傷症例の治療に使用するシステムとしての東京スキンバンクネットワークのメンバーでもあります。
熱傷以外の外傷では顔面骨折を含む顔面外傷を治療しています。かみ合わせにかかわる下顎骨や歯が関与するときは、口腔外科と協力して手術などの治療にあたっています。また外傷後の高度の瘢痕によるひきつれ(瘢痕拘縮)なども形成外科が治療する領域です。ただし、関節などの運動障害がない単なる「きずあと」は健康保険治療の適応外です。
皮膚腫瘍も形成外科が扱う疾患です。皮膚がんの中には一見すると湿疹と区別がつかない種類のものや、ほくろとほとんど同じ色や形をしているものもあります。そういう場合は皮膚科医師と相談し、病変の一部を切除し病理診断をつけてから治療のための手術を行うことも多くあります。
高齢者の皮膚病変には悪性のもの(皮膚がん)が発生しやすいので注意が必要であります。顔面、口腔、咽頭、食道がんなどを切除したあとの再建手術も、形成外科が他の診療科と協力して手術をします。良性の皮膚腫瘍も大きくなると手術治療が難しくなりますので、小さいうちに局所麻酔で切除する方が簡単です。当院では、良性の皮膚腫瘍のほとんどは入院しないで外来で切除しています。
乳がんは乳腺外科医が手術しますが、条件が整えば、切除と同時に形成外科が乳房再建手術をすることもあります。
難治性潰瘍(下腿皮膚潰瘍、褥瘡など)も形成外科で治療しています。巻き爪など爪が食い込んで痛くなる状態(医学的には陥入爪)も、当院の外来でよく見る疾患です。
その他リンパ腺が腫れた場合も、形成外科で検査のための手術(生検)を施行しています。
扱う疾患が広い範囲にわたっているのが形成外科の特徴です。
ただし、当院では美容外科手術はおこなっていません。
主な医療設備
あざ用のレーザー設備はありません。
診療実績
| 全手術数 | 悪性腫瘍関連 | 良性腫瘍など | 熱傷 | 顔面骨折など | |
|---|---|---|---|---|---|
| 平成20年度 | 835 | 79 | 540 | 11 | 31 |
| 平成21年度 | 717 | 74 | 446 | 17 | 37 |
| 平成22年度 | 825 | 67 | 467 | 16 | 33 |
※数値は入院手術と外来手術の合計値。他科との合同手術も含む。
スタッフ紹介
| 職 | 医師名 | 専門分野等 |
|---|---|---|
| 部長 | ひぐち りょうへい 樋口 良平 |
形成外科一般 熱傷治療(新鮮重症熱傷から小範囲の熱傷まで) 癌手術後の再建、皮膚悪性腫瘍手術 日本形成外科学会専門医、日本熱傷学会熱傷専門医、皮膚腫瘍外科指導専門医、日本創傷外科学会専門医 |
| 医員 | あじま やすはる 安嶋 康治 |
形成外科一般、悪性腫瘍手術後の再建 日本形成外科学会専門医 |
| 常勤的 非常勤医員 |
はた まりこ 秦 まり子 |
形成外科一般 日本形成外科学会専門医 |
| 非常勤医員 | どうもと まゆこ 堂本 真由子 |
形成外科一般 |





