泌尿器科
概要
特色・専門領域
常勤医師3名、非常勤職員4名で、外来は平日2〜3診、特に専門外来は設けず泌尿器科領域全般について診療しています。膀胱鏡検査、超音波検査、排尿機能検査等は受診当日に行い、尿路造影等の画像検査は予約制ですが、原則的に撮影当日に結果を説明するようにして患者さんの通院回数を少なくするよう努めております。前立腺生検も予約制で通常は外来通院で行っています。また、癌の種類、状態によっては、外来での化学療法も行っています。
外来診療は基本的に予約制ですので、緊急以外は是非予約をしてから来院してくださるようお願いします。
入院治療は悪性疾患を優先させて頂いています。手術日は基本的に(火)・(木)で、泌尿器科領域全般の手術をスタンダードな方法で行っております。特に内視鏡手術に用いる器具が揃っており、可能な限り低侵襲治療である内視鏡手術をお勧めしています。近年注目されている腹腔鏡下手術も副腎・腎臓摘出の適応例に行っています。また、癌であっても適応があればなるべく臓器を温存するよう努めています(膀胱癌・腎癌)。これら入院治療にあたっては、できるだけ均質で安全な医療を提供できるよう、クリニカルパスを用いて行っています。
- 早急に治療を要する病気
- 精巣(睾丸)捻転:
- 幼児期から思春期に多く、突然睾丸に激痛が生じ、腫れてきます。数時間以内に手術が必要なことがあります。15歳以下の方は小児総合医療センターでの治療になりますが、16歳以上の方は当科で診断・治療を行います。
- 急性腎盂腎炎:
- 膀胱炎だけでは発熱しません。膀胱炎の症状(頻尿、残尿感、排尿時痛など)と発熱があったら、すぐに受診しましょう。膀胱炎症状がなくとも、発熱と腰の脇に痛みがあると腎盂腎炎の疑いがあります。早めに抗菌剤による治療が必要です。
- 膿腎症:
- 上記の腎盂腎炎が尿管結石等の尿路の病気に合併した場合、抗菌剤による治療を行っても高熱が続くことがあります。こうした場合手術(経皮的腎瘻造設術)が必要になることがあります。
- 尿路結石:
- 脇腹から下腹部の範囲に激痛、仙痛が生じます。鎮痛剤にて軽減しますので、ほとんど入院治療の必要はありません。但し、発熱を伴った場合には入院が必要になることがあります。
- 尿閉:
- 前立腺肥大症の方が、飲酒や風邪薬服用などにより、尿が出なくなることがあります。この際は尿道から管を入れて尿を出す必要があります。
- 当科の疾患別治療方針
- 尿路結石:
- 自然排石が期待できる場合は外来で経過観察を行いますが、排石困難な場合には手術を行います。腎結石、尿管結石に対して内視鏡的に砕石術(TUL)を基本的に行っています。麻酔下に行い、5〜7日間の入院となります。また、大きな腎結石に対しては経皮的腎砕石術(PNL)も行っており、尿路結石に対する内視鏡的治療は全て行えるようにしています。
- 前立腺肥大症:
- 現在各種の治療法が開発されておりますが、当科は最もスタンダードな経尿道的前立腺切除術(TUR−P)を基本としています。これは治療効果が即効であり、また病理組織検査が可能である点を重視しているからです。約1週間の入院となります。
- 前立腺癌:
- 前立腺癌が年々増加しています。当院では経直腸的超音波ガイド下前立腺生検を外来で行って診断しています。外来で何度か行っても確定診断が得られない場合には、入院にて麻酔下で行っています。治療は手術(根治的前立腺摘除術)、ホルモン療法、放射線療法(外照射)を単独または併用で行っています。年令・癌の性質・癌の進行度ならびに患者さんの希望により適切な治療法を決定致します。根治的前立腺全摘除術では、あらかじめご自身の血液を貯血しておいて、手術中に戻すという自己血輸血を行っています。術後の尿失禁や性機能障害が問題となりますが、尿失禁が見られる頻度、期間は年々減っています。性機能障害を避けたい場合には可能な限り神経温存を行っています。入院期間は約2週間です。
- 膀胱癌:
- 表在性の場合は、内視鏡的に治療を行っています(4〜7日間の入院となります)。浸潤性の場合には膀胱をなるべく温存できるよう、膀胱部分切除術や動注化学療法を行っています。膀胱全摘除術を必要とする場合、その後の尿路再建法としてご希望に応じて回腸新膀胱を造設しております。これだと尿道からの自然排尿が可能となりますが、必ずしも全ての場合で可能な訳ではありません。術後約4週間の入院となります。
- 腎癌:
- 手術を第一選択の治療法としています。腫瘍径が小さい場合には可能な限り腎温存を目指して腫瘍核出術や部分切除術を行っています。全摘が必要な場合には腹腔鏡下の手術も行っています。その後に補充療法が必要な場合には免疫療法としてインターフェロン、インターロイキン2、あるいは分子標的薬による治療を行っています。
- 腹圧性尿失禁:
- 女性の失禁の多くがこのタイプであり、高度な場合には積極的に尿道スリング手術としてのTVT手術を施行しており、良好な結果を得ています。3-4日の入院となります
- 勃起不全、性機能障害:
- 保険外診療のため、当科では治療を行っていません。
- お勧め
- 前立腺癌の検診:
- 50歳以上の男性には前立腺癌のマ−カ−であるPSA(前立腺特異抗原)のチェクをお勧めします(血液検査)。早期前立腺癌の発見が可能です。
- 尿失禁(尿漏れ)
- 恥ずかしいことではありません。気軽にご相談ください。
主な医療設備
- 尿路結石に対しTUL(経尿道的尿管砕石術)を施行します。TULでは、 レーザーおよびリソクラスト(空気圧振動)の用意がありそれぞれ適切な方法を選択できます。大きな腎結石に対しては経皮的腎砕石術も行い、難治性尿路結石も含めあらゆる尿路結石に対応できます。
- 副腎・腎臓摘出においては、腹腔鏡手術も施行しています。
- 前立腺肥大症に対しては、最もスタンダードな内視鏡的切除術 (病理組織検査が可能:癌の合併をチェック)にて施行しております。
- 透析は、当院の腎臓内科にて実施しております。
診療実績
| 手術名 | 平成16年 手術件数 |
平成17年 手術件数 |
平成18年 手術件数 |
平成19年 手術件数 |
平成20年 手術件数 |
平成21年 手術件数 |
平成22年 手術件数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 腎腫瘍手術 (腫瘍核出術も含む) | 17 | 17 | 18 | 21 | 22 | 25 | 21 |
| 腎・尿管全摘術(癌) | 9 | 12 | 8 | 4 | 8 | 4 | 8 |
| 膀胱全摘術(癌) | 8 | 10 | 7 | 7 | 8 | 6 | 5 |
| 経尿道的膀胱腫瘍切除術(癌) | 118 | 109 | 144 | 150 | 149 | 137 | 105 |
| 前立腺全摘術(癌) | 24 | 25 | 30 | 31 | 16 | 30 | 27 |
| 経尿道的前立腺切除術 (前立腺肥大症) | 27 | 20 | 29 | 28 | 39 | 30 | 20 |
| 経尿道的尿路砕石術 | 49 | 43 | 43 | 37 | 24 | 21 | 20 |
| 体外衝撃波砕石術(ESWL) | 6 | 2 | 2 | 0 | - | - | - |
| 副腎摘出術(腹腔鏡下手術を含む) | 1 | 2 | 2 | 0 | 1 | 3 | 1 |
| 腎痩造設術(水腎症) | 37 | 38 | 40 | 22 | 0 | 28 | 39 |
| ステント留置・交換(水腎症) | 80 | 52 | 55 | 53 | 38 | 67 | 49 |
| 小児包茎手術 | 2 | 9 | 3 | 2 | - | 0 | 0 |
| その他 | |||||||
| (手術室) 計 | 461 | 446 | 485 | 433 | 471 | 448 | 426 |
| (外来) 前立腺生検 | 311 | 278 | 278 | 224 | 257 | 285 | 250 |
スタッフ紹介
| 職 | 医師名 | 専門分野等 |
|---|---|---|
| 部長 | ながせ やすし 長瀬 泰 |
尿路悪性腫瘍に対する手術療法、化学療法、緩和医療 内視鏡手術、尿路結石、尿失禁手術 日本泌尿器科学会専門医・指導医 |
| 医長 | あずま たけし 東 剛司 |
泌尿器科悪性腫瘍に対する手術&免疫療法、 日本泌尿器科学会専門医・指導医 日本がん治療認定医機構暫定教育医・認定医 |
| 医員 | さとう ゆうじろう 佐藤 雄二郎 |
泌尿器科一般 |
| 常勤的非常勤 | さとう ようすけ 佐藤 陽介 |
泌尿器科一般 |
| 常勤的非常勤 | おだに けいこ 小谷 桂子 |
泌尿器科一般 |





